現代日本の教育体制の現実を見れば、現在の学校体制こそ、子どもの無意識に「利己的に生きるように」とささやきかけている最大の精神圧力なのではないかと思います。教科書という「書き物」を使って実際の教育現場で「建て前」のようにして言われてきたこととはウラハラに----なぜなら現代の学問的言説はいつも人々の精神生活の表層にとどまっているにすぎないのですから。それは薄くバラまかれた表土にすぎません。ネットの登場によって左傾的な言説の権威の一角が崩壊しましたが、それは社会を覆っていた言説が実は人々の精神生活の深部には届いていなかったことの現れでもあります。旧来の媒体を権威として受け入れていたたくさんの人々が「権威とみなす者たちの言葉」を「学習」したことによって、「当然そう語るべきものだ」と思い込んでいたにすぎません。しかし、こういう態度こそが近代の教育システムが内包している精神です----現在ではますます、「利己主義のススメ」を子どもの無意識に注ぎ込んでいるのが、今の日本の学校進学制度と言えるんじゃないでしょうか。子どもは、中学高校から大学へかけて、「教科書によって学ばされた内容」によってではなく、「教育体制そのもの」がもつ奇妙な精神的圧力----これこそが「現実的な教育力」となって、「そういう人間になれ」と親や子や教師やかれらを取り囲む社会をつき動かしているモノです----によって体験的に利己主義を学んで成長していくのではないのですか。これこそが現代社会で「実際に起きていた事」でしょう。現代の学校体制そのものが、人々が精神荒廃へ至るための注入口となっているという指摘について、私が言いたいことを、どうも現在までのところ、まだうまく言葉で表現しきれないとは思うんですが、「なんかその感覚分かるような気がする」と感じてくれる人は必ずいると思います。
そうですね。
教育は政治ではないので
文字化け^^;
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