君らには見えないか。大きな体をして、小さいことに心配し、あげくの果てに煩悶しているものが、世の中にはずいぶん多いではないか。だめだよ。彼らには、とても天下の大事はできない。
つまり物事をあまり大きく見るからいけないのだ。
物事を自分の思慮のうちに、たたみこむことができないから、あのとおり心配した果てが煩悶となって、寿命も何も縮めてしまうのだ。全体自分が物事をのみこまなければならないのに、かえって物事の方からのまれてしまうからしかたがない。これもやはり余裕がないからのことさ。(勝海舟 氷川清話)
拉致では横田夫妻はアメリカの「共和党」に助力を求め、今この時期に慰安婦問題を利用して日本たたきを画策する勢力は民主党に助力を求めて互いに綱引きを行っている、ってだけのことでしょう。日本、韓国の双方の勢力にとって、
アメリカは〈利用価値〉がある
と思っているからこそ、横田夫妻は渡米し「共和党」と面会し、韓国系のロビーイストは民主党員と面会したわけですよ。裏で攪乱戦略を指揮しているのは例によって北朝鮮シンパ組ですよ。これには韓国人も日本人も中国人も加わってますよ。朴正煕を韓国人を使って暗殺させたようにこずるい連中ですよ。今回は日系アメリカ人を使って日本を攻撃させるところがまさに仕掛けですね。こういうことを行っている勢力を「ある民族・国民」と思うと間違いますよ。今になってトルコの話が出てきたのも、まさに攪乱戦術ですね。「これら厄介者たち」の本質は、正確には「民族共同体を越えた思想集団」なんですから(したがって「民族感情は利用すべきもの」にすぎません、彼らにとっては)、何かっちあ「アメリカの陰謀」とか「アメリカの傲慢」とか言って溜飲を下げたがる人はそろそろ目を覚ましてください。「現実世界」はもはや「そんな時代」じゃないんですよ。「今回のような話」は、もうすでにずっと前から「ここ日本においても」おなじことが起きてるじゃないですか。この問題の本質は「延長戦」です。日本では横田夫妻は自民党に頼り、在日勢力は(韓国系北朝鮮系問わず)社民党、共産党あるいは日本の民主党の一部とそのシンパの新聞およびテレビ報道系マスコミ勢力に対してロビー活動を行う。現在「場所を変えて戦っている」だけですよ。「この問題」について、最初に火の手が上がったのはここ「日本」なのであり、それが半島に飛び火し、政府は「手打ち式」になるはずだった談話を出したが、相手はその約束を守らず、いまや太平洋を渡って北米で「精神戦」を行ってるだけの話。
アメリカは「日本VS韓国+北朝鮮」の精神戦の舞台になっているだけであって、けっして「戦いの当事者」なんぞじゃないんですよ。お互い敵同士(日本VS韓国+北朝鮮)で双方が「他人」(米国)を利用し合っておきながら、「裏切られた」なんぞ言うな、と言いたいですよ。
日本は横田夫妻のアメリカ政府(共和党)への働きかけやドキュメンタリー映画製作などの活動を通して「北朝鮮非難決議」の採択を成功させた。日本側がアメリカ(共和党)にねじ込んだ結果です。世界は一丸になって北朝鮮に対する拉致非難を行ったばかりのところでした。そんな目にあっても、北朝鮮は「かえるのつらにションベン」状態でしたがね。それに対抗する「日本非難決議」を今が非常によいチャンスだと思って民主党に動いてもらうことで、これにぶつけてバランス効果としようと、相殺効果をねらっている人々がいるんですよ。民主党は対北朝鮮融和推進派で、彼らの主張していることはちょうど日本の左翼勢力が盛んに吹聴していることと実はパラレルなんですから友とするにいいパートナーでしょうよ。帝国主義理論(それはもともと左翼の論理ですが)で世界の動きを解釈し、アメリカの活動を解釈し続ける限り、どれほど「日本愛」を叫ぼうが、彼らマルクス由来の世界観の信奉者たちの思うつぼですよ。「世界の統治実態をどうみるか」ということに関しては右翼の世界観も左翼の世界観と同じですから。つまりマルクス由来の世界観ですよ。現在の日本の右翼人には自覚がないようですが。
まあ
「日本の右は左と同じ〈帝国主義論(マルクス史観)の信奉者たち〉あるいはそれに由来する感情を是として反省しない人々だ」
ってのは、私のかねてよりの持論ですがね(過去のエントリー参照のこと)。
http://matcha.blog.shinobi.jp/Entry/20/
自称「反米保守」の、かつ「社民主義者」という「奇妙な存在(実質社会主義者)」も皆、〈純正左翼〉と〈同じ思考枠〉あるいは〈感情線〉に沿って思考する〈思考のるつぼの仲間〉なんですよ。総称「保守陣営」への、元左翼運動(あるいは感情)体験者からの流入組の数を、彼らが「親米保守」といって罵倒している人々の「若い頃の活動歴」と比べてみてください。「元左翼」あるいは「元左翼シンパ」だった人々を抱え込んでいるのは圧倒的に「現在」の自称「反米保守」派の方なんですよ。学生時代「反米愛国」の旗を振って騒乱を起こし、結果彼らの親をハラハラさせていた連中が、「歳食って」、外見(そとみ)には、左から右に移って「反米愛国」と叫んでるように見える。だが、ほんとうは、
「彼らは〈社会主義〉を、あるいは〈そこから生まれる反逆的な世界感情〉に耽溺したがる傾向(自己愛)を捨てていない」
これこそが、「彼ら反米保守派の真実の姿」ですよ。
彼らの「自己韜晦ぐせ」は直りそうにもない、純正左翼人の「自己韜晦ぐせ」が直りそうにないように。
右=左。
無題
無題
と、言いましょうか・・・
全然OKです
この記事にトラックバックする